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こだわりの製法

絹糸の染色
染められた絹糸

絹を生糸から染め上げます。何百もある色見本の中から染色業者に発注します。
光沢ある絹糸は光の加減で色目も変わり、天然繊維は化学繊維とは違い完全に見本通り同じ色に染めるのは難しいそうです。
西陣織は織る前の準備工程から、各分野、作業ごとに完全分業制です。
織り上がるまでに沢山の職人の手にかかります。

糸繰り作業
糸繰り作業風景

染め上がった糸を、製織しやすい状態へさばきます。
《ぜんまい》と呼ばれるこの機械ですが、京都の【織の街】ここ西陣地区ではこの機械を自宅に置いて作業する姿をいたるところでよく目にします。
くるくると回転し、下に取り付けた《四つ枠》に一旦巻き取ります。

配色
配色作業

《紋図》と呼ばれる織物の設計図を見て配色作業をします。
機(はた)にかかっているタテ糸に通るこのヨコ糸を《ヌキ》と呼んでいます。
タテ糸の間を左右に抜き取っていくさまからこう呼ばれるようになったのでしょうか。 ヌキの配色はタテ糸の色によっても左右されるので、仕上がりを考慮してここは慎重に。

機(はた)準備
紋紙機(はた)

何十年も稼動し続ける機(はた)は高さ5m近くもある大きな機械です。
この機にこの柄を織るという指令を出す媒体が《紋紙》もんがみ。
紙に沢山の穴が開いていて、それが柄のデータとなり機が稼動します。
オルゴールのような感じといえばわかりやすいでしょうか。
今ではフロッピーが主流になりましたが、織物の種類によっては、うちではまだ現役で活躍しています。
重さが十数kgありますので、交換するのも大変な作業です。
さて、全ての準備が整ったところで、織りの工程に入ります。

製織
製織風景製織風景

弊社の機(はた)は、専門的な話になりますが【4000】・【1800】・【1300】の大口ジャガード。
生地の種類はどんす地、錦地、倭錦。
織幅は68cm、小さな模様、大きな柄にも対応できるよう各種取り揃えております。
金襴、絹糸を使用した織物に関することならお任せ下さい。

整理作業・仕上げ
織り上がった生地

織り上がった生地を、キズ・汚れが無いか確認しながらプレスして丁寧に仕上げます。
織物の用途によっては、張りを出す加工を施したりと様々な需要にもお答えします。
沢山の職人の手にかかり反物として仕上がりました。
ここからこの織物生地を使用していただき、新たに様々な形に生まれ変わります。